つぶらeyes

日々の見た目

八朔

月の初日のことを「朔日」と言いますね。
昨日の日記に続きそうですが旧暦(太陰暦)で
言うと月の初めは基準となる新月でしたから
月の始まりは「月立ち( つきたち)」が転じて
ついたち」で朔日は「ついたち」と訓読みし
ていたのが現在にも至っているようです。

で、夏越の祓の翌日は特に八朔と呼びこの頃、
早稲の穂が実るので、農民の間で初穂を恩人
などに贈る風習が古くからあったそうです。
このことから、田の実の節句ともいいます。
この「たのみ」を「頼み」にかけ、武家
公家の間でも、日頃お世話になっている
(頼み合っている)人に、その恩を感謝する
意味で贈り物をするようになったそうです。

新暦では8月25日頃から9月23日頃までを移動
する期間になり中途半端なのですが、風習だけ
が現代語り継がれ、當麻寺の近辺ではこの
八朔にいわゆる「おにぎり」に「漬物」程度の
お弁当みたいなものを旅人などに振る舞う
習慣があったようです。

残念ながら今年はこういうことも新型コロナの
影響で無くなったようです。

京都市東山区祇園一帯など花街では、新暦のこの日
芸子や舞子がお茶屋や芸事の師匠宅へあいさつに回る
のが伝統行事になっています。

今年はいろんな祭りなどのイベントが中止されました。
もしこのコロナの終息が進まなかったら ・・・
日本各地の八朔(旧暦を基準に行われる)なども
廃れてしまうかも知れませんね。

残念だなぁ。